「Hara Hara」偉大な神が苦しみ「Hara」う！- インド文化圏の音楽(10)

映画「Bajrangi Bhaijaan」から「Tu Jo Mila」のつづき。

歌詞から

「神/khuda/rab」に関連して。

呪文？！

Hara Hara Mahadevaki

はら はら まはーでーばき

タミール地方で、WhatsAppやFacebookなどのSNSに投稿されたAdult joke(アダルトジョーク)のオーディオクリップで使われ人気となったフレーズで、大学生など若者が相手をののしる場合に使うこともあるようです。

そのオーディオクリップの一つがYouTubeにありました(アニメ映像付き)。

「Hara Hara Mahadevaki」のフレーズで始まります。

内容は分かりませんが、宗教指導者がコメディーを語っている構成みたいですね。

※WhatsApp:チャットアプリ(SNS)
※Swamiji:ヒンドゥー教の学者・宗教指導者

「Hara Hara Mahadevaki」の宗教的な意味については

サンスクリット語で

「シヴァは偉大な神、苦しみ(輪廻)を払ってくれる」

という意見もありました。

「Hara(ハラ)」は語源の意味が「take away/はらう」で日本語「はらう」と似ていて、ひょっとして関係があるのではと興味が湧きます。

しかし古代の日本人は「H」を「P」と発音していたという説があり、たとえば「はな(花)」は「ぱな」となり、現代でも沖縄などでは「ぱな(花)」という場合があるそうですので、「hara」と「はらう」の関係はなさそうですね。

古代の日本人なら「Hara Hara」は「Para Para」？

(参考:ハ行音の謎の前歴――続・「母」は昔々、「パパ」だった - 言語郎－B級「高等遊民」の妄言)

さらに他の意見として、ヒンドゥー教の聖地ヴァーラーナシー(Varanasi)では宗教や国のイベント、スポーツの大会、結婚式やストリートでもよく聞くフレーズのようで、

正確には「Hari Har Mahadev’」となり、

「Hari(ハリ)」は「ヴィシュヌ」

「Har(ハラ)」は「シヴァ」で

「ヴィシュヌとシヴァは偉大な神」になるかもしれないという。

シヴァとヴィシュヌの合体神「ハリハラ(Harihara)」もインド神話には出てくるそうです。

ただタミールの若者はフレーズの響きとコメディーの内容が気に入って使っているだけで、元の意味については知らないか、関係づけていないのかもしれません。

コメディーか特撮(アニメ)かの違いはありますが、意味を知らず、または関係なく流行ったという意味で、日本的には「愛の戦士レインボーマン」の変身用呪文

「あのくたら さんみゃく さんぼだい」

（阿耨多羅三藐三菩提）

のような現象？！(昔過ぎるかな)

人気にあやかったのだろうか、映画や歌のタイトルにもなっている。

そこで2曲の「Hara Hara Mahadevaki」を聞いてみた。

(参考:quora.com)
What is meant by "Hara Hara Mahadevaki..."
What is the meaning of "Har" in "Har Har Mahadeva"?
What does 'Har Har' in 'Har Har Mahadev' means?

Hara Hara Mahadevaki

Hara Hara Mahadevaki

映像

Tu Jo Mila

映像

歌詞