ドイツもサッカーはカトリックで、W杯優勝はほぼカトリック - ゲルマンの歌と言葉(16)

日本代表の強化策を「サッカーと宗教」の関係から考えていますが、ワールドカップの歴代優勝国は、ほぼカトリック国。

優勝国 回数 主要宗教
ブラジル 5 カトリック
(西)ドイツ 4 カトリック/プロテスタント
イタリア 4 カトリック
アルゼンチン 2 カトリック
フランス 2 カトリック
ウルグアイ 2 カトリック
スペイン 1 カトリック
イングランド 1 イングランド国教会

(参考:FIFAワールドカップ歴代大会結果-Wikipedia)

カトリックが主要宗教の国(紫色)

主要宗教Map(2011年)
World religions map en
By World religions map ru.svg: Tetromino et al.
derivative work: — Obsuser
[CC BY 3.0 or GFDL], via Wikimedia Commons

サッカーの母国イングランドの主要宗教は「イングランド国教会」ですが、国王が離婚したいという理由でカトリックから離脱して作った教会で、現在でも典礼はカトリックと共通点も多いらしい。

カトリック国ではサッカーをするために生まれてきたのではないかと思えるくらいにサッカーに熱狂的なイメージがあります。

そこでイギリスの「Queen」(Freddie Mercury)の歌

「I was born to love soccer」ならぬ「I was born to love you」

ドイツは2016年の統計(Wikipedia)によれば、カトリックとプロテスタントはほぼ同じ割合。

宗教 割合
カトリック 31.9%
プロテスタント 34.2%
無宗教 28.8%
イスラム 2.5%

ただドイツでもカトリック地域の方がサッカーが強いようです。

ドイツのサッカーリーグ(ブンデスリーガ)で優勝回数の多い上位4チームを見てみると、本拠地である州の主要宗教は、いずれもカトリックです。

回数 チーム 本拠地の州 州の主要宗教
28 バイエルン・ミュンヘン バイエルン州 ローマ・カトリック(50.5%)
(Wikipedia)
9 1.FCニュルンベルク
8 ボルシア・ドルトムント ノルトライン=ヴェストファーレン州 ローマ・カトリック(42%)
(Wikipedia)
7 シャルケ04

ここでドイツ語の歌「Geboren um dich zu lieben」

意味は「Born to love you」

(歌手の「Nik P.」はオーストリア人)

Geboren um dich zu lieben

歌手 Nik P.
公開 2014年6月2日

歌詞翻訳サイト LyricsTranslate

これまでのサッカーでは「戦術とマリーシアとメシア」が重要だったために、相対的に日本代表が不利だった可能性があり、その対策を考えてきたわけですが、ワールドカップの優勝国だけを見ると、カトリック的文化と「戦術とマリーシアとメシア」は相性がいいのではないかと改めて思えてきます。

カトリックとプロテスタントを比べながら、こじ付けてみました。

カトリック プロテスタント
権威 教会 聖書
聖人信仰 あり なし
洗礼 幼児洗礼 本人の意思

カトリックは聖書より教会の判断にゆだねる

サッカーはルールより審判の判断にゆだねる

従って審判の性格をつかみ、味方につけることが大切になる

カトリックは聖人信仰をするが、プロテスタントはしない

カトリック圏ばかりでメシア的プレーヤー(聖人信仰)が存在する

カトリック圏は「幼児洗礼」つまり「Born to be Catholic」

これが「Born to love soccer」につながる?はずはないと思いたいが?

では対策として、

1.日本をカトリック的な文化社会にする

2.戦術とマリーシアとメシアの重要度を下げるルール運用に変える

など考えられますが、日本をカトリック的な社会に変えるのは現実的ではない。

AI判定によるマリーシアの消滅と攻撃有利なルール運用による戦術の重要性の低下ということをこれまでに考えてみましたが、メシア的プレーヤーの現状は?

メシア的プレーヤーのいる国がワールドカップでは優勝できなくなってきたかもしれません。欧州の各国リーグで資金格差の激しい場合、メシア的プレーヤーを優勝のキープレーヤーにできるケースがありますが、同じことができないワールドカップの場合はメシア的プレーヤーの重要度が低下しているかもしれない。