「Wiki」も「wai/水」も「Hawai'i 」語 - 南島の歌と言葉(2)

「Wikipedia」の「Wiki」は、ハワイ語の「速い」を意味する「Wikiwiki」の「Wiki」だとは知りませんでした。(ウィキ)

「ウキウキ」すると足取りも「Wikiwiki/速く」なるから、ちょっと日本語との親しみを感じる。

また「水」の言葉についてハワイ語とアイヌ語を比べてみた。

「Waikiki/ワイキキ」は、「wai/水」+「kiki/湧き出る」

「Wakkanai/稚内(わっかない)」は、アイヌ語で「wakka/水」+「nai/川」

しかも

ハワイ語「wai/水」は「fresh water」

アイヌ語「wakka/水」は「飲める水、質の良い水」

他に「水をwa-」と呼んでいる人たちが太平洋にいるのだろうか?

「Wikipedia」の辞書サイト「Wiktionary」を見ると、「wa/水」の言語があった。(「wai/水」の場合はもっと多い。Wiktionary:wai/マレー・ポリネシア語祖語「wahiʀ」)

言語 話者人口 語族
Amele パプアニューギニア 5,300人(1987年) トランス・ニューギニア語族
Bau 3,200人(2000年)
Panim 420人(2003年)
Butmas-Tur バヌアツ共和国 520人(1983年) オセアニア諸語
Sa 2,500人(2001年)
Etulo ナイジェリア 10,000人(1988年) 大西洋・コンゴ諸語

(Wiktionary:wa)

「wa/水」と呼ぶ人たちは、ナイジェリアは別として、南太平洋の先に居ました。

パプアニューギニア バヌアツ共和国
Papua New Guinea (orthographic projection) Vanuatu on the globe (Polynesia centered)
Zuanzuanfuwa [GFDL or CC BY-SA 4.0], from Wikimedia Commons TUBS [CC BY-SA 3.0], from Wikimedia Commons

昔、日本人は自らを「わ」と呼んでいたそうですから、この「わ」が「wa/水」を意味していたら面白いなと思い、「wa/水」にこだわってみました。(Wikipedia:倭人#呼称の由来)

ちなみにハワイ語の話者は1000人ほどに減っているそうです。

歌は「Hawai'i Aloha」

ハワイの人たちが公式の場で頻繁に歌うハワイ賛歌のようです。

この「Hawai'i 」という言葉の由来については、諸説あるのかもしれない。

「Wikipedia」の「ハワイ州#州名の由来」では、原始ポリネシア語「Sawaiki」の派生語で意味は「母国」という説や、ハワイでは意味を持たないという説もありました。

ロマンを感じたのは、「Hawai'i」が「Ha(生命)+wai(水)+i(魂)」という解釈。こちらには「wai(水)」が入っていました。(参考:ハワイ語辞書)

ただ歌では、「Hawai'i」の「wai」は、「ワイ」ではなく「ヴァイ」に、「Hawai'i」は「ハヴァイ・イ」に聞こえます。太平洋諸島には「vai(水)」の地域もあるようです。

Hawai'i Aloha

プロジェクト Song Across Hawai'i | Playing For Change Collaboration
公開 2016年4月22日