インドの旦那も、日本の旦那も、「まだ家に帰らない」- インド文化圏の音楽(28)

カンナダ語映画ソング「Naav Maneg Hogodilla」

歌詞のGoogle翻訳と動画コメントから推測するに、仕事が終わってから酒を飲んでなかなか家に帰らない旦那の歌のように思える。

出だしのGoogle翻訳(英語)を

君の邪魔にならないように

do not bother you

まだ家に帰らない

do not get home

と解釈すると、日本で増える「フラリーマン」の気持ちと被るかもしれない。

フラリーマンの意味や定義 Weblio辞書

映像では、旦那たち(映画関係者?)が歌を聞いて共感している??

Naav Maneg Hogodilla

歌手 Vijay Prakash
映画 Victory 2
公開 2018年10月14(日MV)

歌詞サイト Naav maneg Hogodilla Lyrics Victory-2 Lyrics in Kannada | ನಾವ್ ...

作詞をした「Yogaraj Bhat」はカンナダ語映画界を代表する監督でもあり、2006年に公開した映画「Mungaru Male」はインドで初めてシネコンでの上映期間が1年を超えたロングヒット作品だったそうです。

カンナダ語は、テルグ語やタミル語と同じドラヴィダ語族になります。

カンナダ語の分布 ドラヴィダ語族の分布
Kannadaspeakers Dravidische Sprachen
Zakuragi [CC BY-SA 3.0 or GFDL], via Wikimedia Commons BishkekRocks [GFDL or CC-BY-SA-3.0], via Wikimedia Commons

カンナダ語映画は「Sandalwood」とも呼ばれることがあり、この「Sandalwood」とは"甘く爽やかな香り"のする「ビャクダン(白檀)」のことらしい。カンナダ語地域のカルナータカ州にあるマイソールの白檀が最高品質を誇り、また世界で使われるほとんどの白檀油にカルナータカ州産の白檀が使われているようです。

ヒンズー教で「Sandalwood(白檀)」は、ダンス王「シヴァ」を讃える木でり、ヴィシュヌの妻ラクシュミーが住む木と考えられ、そのラクシュミーは仏教で吉祥天となり日本に伝わりました。
また「Sandalwood(白檀)」は仏像・仏具・扇子の骨などとして使われて日本に伝わってきたようです。

今では、「Sandalwood(白檀)」の産地カルナータカ州でも、「フラリーマン」が増える日本でも、旦那たちは"甘く爽やかな癒し(香り)"を求めて…