マレーシアの「僕たちのストーリー」- 東南アジアの音楽と言語(29)

マレーシアの「僕たちのストーリー」

歌っている「One Avenue Band」はシンガポールの対岸の街ジョホールバルのストリートミュージシャン。

この歌で一躍マレーシア中に名前が知れ渡ったようです。

歌の内容は、付き合っていた彼女の心が他の人に行ってしまい、「僕たちの恋愛ストーリー」の「別れの時の会話」のような感じ。

まだ続けるべきか?

Haruskah ku meneruskan lagi?

一緒に作った僕たちのストーリー

Kisah kita yang telah kita bina bersama

君が彼を選んで壊れた

Kini tlah hancur karena kau memilih dia

僕の気持ち

何がいけなかったのだろう?

Apakah salah diriku ini terhadapmu?

君の一番でなかったのかもしれない

Mungkin aku bukan yang terbaik buatmu

後悔するし、君に失望している

Ku kesali dan berasa kecewa terhadap dirimu

彼女の気持ち

悲しませてごめんなさい

Maafkan aku telah mengecewakanmu

でも、この心は変えられない

Hati ini tak dapat merubahkan apapun

自分でもよく分からないけど、心が他の人に取られたの

Diri ini telah dimiliki tanpa ku sedari

僕の決意

君と知り合ったことを後悔している

Ku amat menyesali mengenali dirimu

けど君のいない人生を生きることに決めた

Ku berjanji akan meneruskan hidupku tanpa mu

Kisah Antara Kita

歌手 One Avenue Band
公開 2018年7月13日

歌詞MV

ビデオの最初の文句から

作詞作曲はボーカルの「Reyhan」で、 編曲(アレンジ)したのが目の不自由なキーボードプレーヤー「Mahathir VAI」

映像は、彼らの出会いを再現したようです。

タイトルの単語について

語源からみると、アラビアとインドとマレーポリネシアの連結になっています。

発音「あんたら きた」が印象的です。あえて日本語の意味にすると「あんたらが来たら、私たちの間柄」になるわけですから、頭に残りやすい気がします。

マレー語kisahantarakita
意味ストーリー間の私たちの
語源アラビア語
「قِصَّة‎ (qiṣṣa)」
サンスクリット語
「अन्तरा (antarā)」
マレーポリネシア祖語
「*(i-)kita」

(参考)

(Wiktionary)