木村無相 念仏詩

 1904-1984
 熊本県に生まれ。

「続念仏詩抄」( 1985年 永田文昌堂)より

●こころ
こころ
ころころ
どこまで
ころぶ
ころんでは
おき
おきては
ころび
こころ
ころころ
どこまでも
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
●ねんぶつの中
どれだけ
迷うても
ねんぶつの中
称えても
称えなくても
ねんぶつの中
信じても
信じなくても
ねんぶつの中
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
●なにもかも
なにもかも
空しとおもう
わがムネを
そとかいいだく
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
なにもかも
空しけれども
美しと
おもわるる夜ぞ
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
●この息が
わが生きの身の
この息が
如来の息と
聞きぬれば
如来とはなるる
ときぞなき
わが生きの身の
この息が
ナムアミダブツと
聞きぬれば
み名とはなるる
ときぞなき
ナムアミダブツ
●おん聞かせ
ナムアミダブツの
おん声が
胸にひびいて
ナムアミダブツ
称うるままに
おん聞かせ
助くるぞよと
おん聞かせ
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
●ナムアミダブツ
ナムアミダブツは
ご方便
如来真実の
ご方便
自然を知らせん
ご方便
親鸞聖人
自然法爾章に
”ミダブツとは
自然のようを
しらせんりようなり”
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
●仰せ一つ
ナムアミダブツに
どう聞いた
”汝を救う”と
こう聞いた
”汝を救う”の
この仰せ
仰せ一つの
ほかはない
ナムアミダブツの
ほかはない
●今の今
昨日はすぎ去り
明日はまだ
わたしの人生
今日一日
今の今を
生きるのです
今のひと息
ひと息に
はなれたまわぬ
ナムアミダ
ひと息ごとに
ミダブツの
ご恩いただく
今の今
●後生の一大事
後生の一大事
心配無用
お助けさまが
お引きうけ
お助けさまに
マルまかせ
ともかくも
弥陀にまかせて
まいるべし
極楽なりと
地獄なりと
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
●一大事
後生の一大事は
如来さまの一大事
わたしの一大事は
名利の満足
こんなわたしを
どこどこまでも
救わにゃおかんが
如来さまの一大事
後生と聞いたら
ナムアミダブツと
如来さまの仰せ
いただくばかり
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
●摂取して
弥陀の名号
となえつつ
そのみこころを
み名に聞く
聞えたまいて
ナムアミダ
現れたまいて
ナムアミダ
”摂取して捨てざれば
アミダと名づけたてまつる”
ナムアミアブツ
ナムアミダブツ
●光へ往かん
ナンマンダブツは
光が呼ぶ声
み名称えつつ
み名に聞きつつ
呼ばるるままに
光へ往かん
”呼び声が
ちからなりけり
旅の空
雨ふらば降れ
風ふかば吹け”
ナンマンダブツ
ナンマンダブツ
●それが証拠に
江州稲葉の妙慰曰く
”わたしが
忘れるで
アナタ(如来さま)が
忘れておくれぬ
わたしが
離れるで
アナタが
離れておくれぬ
わたしが
思わぬで
アナタが
思いずめにして
くださるる”
それが証拠に
ナムアミダブツ
行住坐臥も
えらばれず
ハラが立つに
つけても
ナムアミダブツ
欲がおこるに
つけても
ナムアミダブツ
くださるる
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ
ナムアミダブツ

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