アメリカン・ソウルとしての「自動車」と「Tennessee Whiskey」

アメリカが自動車や自動車部品の輸入関税率を引き上げるかもしれない?!

というニュースがありますが、

最近読んだ本「破綻するアメリカ」で知った内容に結びつくような気がした。

アメリカの白人中年層(45-54歳)の自殺やアルコール・薬物中毒などによる「絶望死」が増えているという。

ノーベル経済学者ディートン教授と妻であるケース教授が2015年11月に調査を発表し、大統領選後の2017年3月には詳細な追加報告をしている。

その結果によると、

農村・地方小都市の高卒以下の労働者、(45-54歳)の年齢層では地域的にアラバマ、ケンタッキー、テネシー、ミシシッピ州が一番高い死亡率増加を示しているようです。

「1970年代初頭に白人の高卒労働者階級にとっては最高の時代が終わり、その後は壊滅的な状態になった。」

(破綻するアメリカ)

なぜ高卒以下の白人労働者の「絶望死」が上昇したのか?

教授の推測では、高卒以下の白人労働者に合った中間層収入を得られる安定した仕事が減ったことが主な要因だとしています。

ヒスパニック系の人の場合、移民が多いですから、低賃金のサービス業でも以前よりも良い待遇になるため絶望にはならないし、黒人の場合は、仕事や待遇環境の変化に長年対処してきた。

しかし、かつて世界の憧れ、アメリカンドリームな生活をしていた白人家庭の労働者が、産業構造の変化のために低賃金のサービス業に移るのは、様々な壁があるのかもしれません。

そこで、自国で売れている車の40%以上も輸入している自動車産業です。

これは、まさに「かつて世界の憧れ、アメリカンドリームな生活」を叶えてくれていた産業。

「世界一の中産階級」の「Soul」も、「アメリカンドリーム」の「酒」も

「自動車産業」がつくっていた?!

今回の歌はカントリー・ソウルで

「Tennessee Whiskey」

歌詞から

お前は俺をどん底から助けてくれた!!

(参考)

「破綻するアメリカ」(岩波現代全書:会田弘継著)
アンガス・ディートン (Wikipedia)
Angus Deaton (Wikipedia)
Rising morbidity and mortality in midlife among white non ... - PNAS
Mortality and morbidity in the 21st century - Brookings Institution
'How dare you work on whites': Professors under fire for research on ...

調査結果について話しているビデオ
公開:2017年3月24日

Tennessee Whiskey

歌手 Chris Stapleton
公開 2015年4月23日

歌詞翻訳サイト LyricsTranslate
Tennessee Whiskey (song)

オリジナル「Tennessee Whiskey」

1981年 1983年
David Allan Coe ジョージ・ジョーンズ

「Chris Stapleton」の歌うカントリー・ソウル「Tennessee Whiskey」には

「I'd Rather Go Blind」の「ブルース」なメロディーも流れているのかもしれません。

I'd Rather Go Blind

歌手 Etta James (エタ・ジェイムズ)
発売 1968年

歌詞翻訳サイト LyricsTranslate
I'd Rather Go Blind