挨拶に愛をこめて「Aloha」- 南島の歌と言葉(3)

先週の記事『ベトナムの「原田知世」?「Phương Ly」の「私の太陽」』で、「目」についてマレー語、ベトナム語、日本語の類似に注目しましたが、折角なのでハワイ語も調べてみた。

言語 発音 祖語 語族
ハワイ語 maka *maCa オーストロネシア語族
マレー語 mata *mata マレー・ポリネシア語派
ベトナム語 mắt *mat モン・クメール語派
日本語 ma

(参考:wiki/ポリネシア諸語#語彙対照例)

歌はハワイの「アロハ・オエ」

「アロハ/aloha」は「挨拶の言葉」であり、「愛・愛する・愛する人」などの意味もある。

語源の「*qarofa」(ポリネシア諸語の祖語)の意味は、「愛」

しかも他のポリネシア語であるマオリ語の「aroha」は「愛」、サモア語の「alofa」は「愛(する)」なので、ハワイの人たちが「挨拶の言葉」に「aloha/愛」を選んだということだろうか?

ハワイ語 意味
aloha kakahiaka good morning
aloha awakea good day
aloha ʻauinalā good afternoon
aloha ahiahi good evening

Wikiの「Aloha」には、ハワイの精神文化的に解釈すると「愛の挨拶(aloha)」の構成は

"alo(存在/presence) + ha(生命の神性な呼吸/divine breath of life)"

A greeting of love and compassion; also means "to be in the presence of the divinity" or in the presence of (alo) the "divine breath of life" (Ha).

(Wiktionary:「alo」の意味「front (facing side)」)

という説がありましたが、この「ha(生命)」は前回の『「Wiki」も「wai/水」も「Hawai'i 」語』の中にも出てきました。

ロマンを感じたのは、「Hawai'i」が「Ha(生命)+wai(水)+i(魂)」という解釈。こちらには「wai(水)」が入っていました。(参考:ハワイ語辞書)

「アロハ・オエ」をハワイの精神文化的に深堀すると「愛するあなた、こんにちは/さようなら」のような意味になるかもしれません。(「'Oe」は「あなた」)

歌詞の解釈には、恋人の別れ、またはハワイ王国の滅亡の2説あるようです。

Aloha 'Oe

作詞 リリウオカラニ
発売 1895年

歌詞翻訳サイト LyricsTranslate
歌(Wikipedia) アロハ・オエ