エチオピアの「Borana」は「気は優しくて力持ち」- アフリカの音楽と言語(49)

エチオピアのオロモ人(力ある者)のなかで「Borana」と呼ばれる人たちについて。

「Borana」の意味は「kind person」

というと「Borana(kind) & オロモ(力ある)」は「気は優しくて力持ち」

日本なら金太郎・桃太郎・ドカベンなどのイメージでしょうか。

以前に聞いたオロモ人歌手「Abush Zeleke」が、「Borana」族の伝統歌？を歌っていた。

少なくとも映像は「Borana」族の日常が描かれていると思う。

まず目立ったのが、角のような被り物。

「kalacha」と呼ばれ、被っているときは大声で話すことなく静かにしていなければならないそうです。賢者の証で、守り神のような力も象徴しているようです。

日本の山伏の帽子を連想してしまう。

結婚している男性は「ororo」スティックを持ち、白い服を着ている

コーヒー豆をバターで煮て、雨乞いのお祈りをしてから飲むようです。

歌手	Abush Zeleke
公開	2017年2月27日

「Borana」に関して世界的に有名なのが「Gada」という社会システム。

仕組みは複雑みたいですが、新村長選挙が8年に1度行われます。

アフリカで最も民主的なシステムではないかという意見もあり、また欧米の研究者の中では民主的とは言えないという人もいて、立場によって見方が異なるようです。

詳しいことは分かりませんが、システム的に長期間にわたる生涯村長は出ないですね。

「宗教」

イスラム教の影響もあるが、伝統の神「Wak」を信じ、良いことは「Wak」のおかげ。特に「雨」は大事。

「井戸」

各氏族は井戸を持っていて「歌う井戸」とも呼ばれ、若者が牛に関する歌を歌いながら井戸汲みをします。

「Borana」の居住地域

エチオピア、ケニア、ソマリアにまたがる。下図はエチオピアの「Borana Zone」

そんな伝統的な「Borana」の村でも、牛の世話をする若者が減っていて、町に出るようになっているそうです。

そこで「Abush Zeleke」の都会的な感じな曲「Maaloo Intaloo」

歌手	Abush Zeleke X Jordan & Bek Ge'ez
公開	2017年9月2日

エチオピアの言語

州	人口(万人)	主要言語	少数民族言語
アディスアベバ（自治区）	327
アファール州	172	アファル語
アムハラ州	2040	アムハラ語
ベニシャングル・グムズ州	100
ディレ・ダワ（自治区）	27
ガンベラ州	40
ハラリ州	23
オロミア州	3369	オロモ語
ソマリ州	545	ソマリ語
南部諸民族州	1827	アムハラ語	ガモ語
ティグレ州	505	ティグリニャ語
国全体	10237