先日の記事で見た「インド人がインド英語の発音をどう思うか」の動画コメント
「アメリカに行ったら向こうの方が間違っていたよ」
「俺っちの方が正しいアクセントだよ」
「彼らが僕たちから学ぶ必要があるよ」
(参考:「英語の方言」と「大阪では大阪弁」- 東南アジアの音楽と言語(10))
まさか、ちょっと誇張している?と思っていましたが、「ニホン英語は世界で通じる(末延岑生著)」という本を読んでいて、目に鱗!!
国連会議などのテレビ中継を見ると、各国の代表たちは、なまり英語は普通に聞く。
ところが、
英米人が壇上に立ったとたん、いっせいに通訳用のヘッドホンをつけはじめる。なぜか。彼らの英米語が聞き取れないのだ。…
世界中にあるさまざまな英語の中で、一番分かりづらいのが、皮肉なことに英米人の話す英米語なのだ。
「ニホン英語は世界で通じる(末延岑生著)」
えええ…?!
世界各国の人たちが集まった会議等の場合、「ニホン英語」は通じるし、母音が付くために逆に理解されやすい面もあるようです。
たとへば「map/mat/mac」が取り上げられていました。
ネイティブの発音は「マッ/マッ/マッ」と聞え、
ニホン英語の発音は「マップ/マット/マック」
ネイティブ以外のなまり英語で話す人達にはニホン英語の方が理解しやすいそうです。
「p/t/c」といった「父音(子音)」は、ネイティブもマスターするのに相当な時間をかけていて、ネイティブにとっても難しいようです。
「子音」のことを「父音」とも呼び、この「父音」優勢なのが英米語。
それに対して「父音(子音)」と「母音」を"対"にしたがるのが日本語。
他にも"対"にしたがる言語が、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、インドネシア語、ハワイ語などのようです。
そこで歌はハワイ語の「Ka Uluwehi O Ke Kai」
ハワイ語 | Ka | Uluwehi | O | Ke | Kai |
---|---|---|---|---|---|
英語 | the | growth(ulu)/decorated | of | the | sea |
日本語 | 海の豊かな彩り(海藻) |
(参考:ア行のハワイ語|ハワイ語辞書-uluwehi/美しく着飾った)
海藻を愛でる内容のようです。
Ka Uluwehi O Ke Kai
作詞作曲 | Edith Kanakaole |
Ukulele Underground
Hapa
興味深く感じたのが、
・英米語、父音が優位
・ロマンス語(伊/西/葡語)、母音を付加
これを、プロテスタントとカトリックの違いの1つである「マリア尊崇」と結び付けてみると、プロテスタントは「マリア尊崇」をせず聖書主義に従い「父」なるGodと「子」なるイエスが大切?
一方カトリックは、やっぱり「母」なるマリア様も必要?
信仰に対する考え方と、「父音」と「母音」に対する考え方が偶然にも似ている。
ただ、「父音(子音)」と「母音」というネーミングは、明治維新の時代に西周(にしあまね)が造り、「百学連環(1870~71年)」で発表したもののようです。
(参考:子音(しいん)とは - コトバンク)
英語では
英語 | 意味 | 日本語 |
---|---|---|
consonant | 音(with sound) | 父音 |
vowel | 声(vocal) | 母音 |
(参考)
ハワイ語はオーストロネシア語族の言語
オーストロネシア語族の拡散 |
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By English: Maulucioni, based on previous work by Christophe Cagé Français : Maulucioni, basée sur des travaux antérieurs par Christophe Cagé Español : Maulucioni, basado en un trabajo previo de Christophe Cagé Deutsch : Maulucioni, basierend auf einem Werk von Christophe Cagé [GFDL or CC BY 3.0 ], via Wikimedia Commons |