先日「激動の世界をゆく~アメリカ政治の新たな風」(NHK-BS)という番組で、ウェストバージニア州のある地域では、携帯が繋がらない場所があって、時代に遅れているという話があった。
そこでウェストバージニア州に関心を持ち、関連の歌を探してみると、ほとんど
「ほとんど天国」 ("Almost Heaven")
の「カントリーロード」でした。
Take Me Home, Country Roads
歌手 | John Denver |
発売 | 1971年4月 |
歌(Wikipedia) | 故郷へかえりたい |
ウェストバージニア州は、全長約2,600kmのアパラチア山脈内に納まる唯一の州らしい。
愛称は「山岳州(The Mountain State)」
アパラチア山脈 | ウェストバージニア州 |
---|---|
Lanma726 at English Wikipedia [Public domain or Public domain], via Wikimedia Commons |
TUBS [CC BY-SA 3.0], from Wikimedia Commons |
観光PR動画です。美しい山岳州ウェストバージニア&カントリーロード
See the light. Particularly at sunset.
チャンネル | West Virginia Tourism |
公開 | 2018年4月11日 |
山岳地帯のため長い間自給自足の生活をしていましたが、石炭の発掘で都市化され、先日の中間選挙では、産業の「石炭依存or多角化」も争点となっていたようです。
歌「カントリーロード」によって「ほとんど天国」 ("Almost Heaven")というイメージが付いたウェストバージニア州は、
食べ物天国? | 肥満率が全米トップの37%(2016年のアメリカ保健信託と民間財団の調査) |
自国生れ天国 | 外国生まれの住民は1.1%(全米最少) |
英語天国 | 家庭内で英語以外の言語を話す住民は2.7%(全米最少) |
白人天国 | 白人比率93.9%(2010年国税調査) |
宗教天国 | 宗教的な州ランキング7位(2015年Pew Research Center調査) |
信仰心の強い白人たちにとって、山岳地帯のウェストバージニア州は、理想の地、Promised Landなのだろうか?
経済に関してはアメリカで最も貧しいようです。
1人当たり収入 | 下から3番目 |
平均世帯収入 | 最低 |
(アメリカ合衆国国勢調査局のデータ)
それでも「ほとんど天国」 ("Almost Heaven")なのは
アパラチア山脈の美しい自然と、強い信仰心から来る精神性によるのかもしれません。
モットーも宗教性を反映してかラテン語のようです。
"Montani Semper Liberi" (山岳人は常に自由)
ウェストバージニア州はキリスト教福音派が多いようですが、マタイ福音書にイエスの「山上の説教」があるそうです。信者でなくても聞いたことのある文句「右の頬を打たれれば、左も向けなさい」、「汝の敵を愛せよ」なども含まれていて、説教の始まりが
「こころの貧しい人たちは、さいわいである、天国は彼らのものである。…(マタイ伝)
「あなたがた貧しい人たちは、さいわいだ。神の国はあなたがたのものである。…(ルカ伝)
イエスが説教した山は「祝福の山」と崇められているそうです。
「祝福の山」と「貧しい人たちは、さいわいだ・神の国はあなたがたのもの」という教え、
「美しきアパラチアの山岳地」と「所得低し信仰深きキリスト教徒の"Almost Heaven"」
まさか、地上で神の国を実践…?
(参考)
ウェストバージニア州 - Wikipedia
West Virginia - Wikipedia
山上の説教 - Wikipedia