タイの「バラードな演歌パート2」- 東南アジアの音楽と言語(15)

10月は神無月(かみなし月)、全国の神が出雲大社に集まって神サミットをするから、全国的に「神無/かみなし」になるという話があります。

出雲と言えば「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」の伝説が有名です。

歌はタイに飛んでナーガ(蛇神)に関連した映画「Nakee2(三面娜迦2)」のサントラ!!

タイのテレビドラマ「Nakee(三面娜迦)」の新作映画のようです。ドラマの方は人気が凄かったらしく様々な賞を獲得していて、2017年には「国際ドラマフェスティバル in TOKYO」の「海外ドラマ特別賞」も受賞していました。

テレビドラマの内容は、ナーガ(蛇神)のミステリアスな力をもつ美しい女性と考古学を専攻する学生の恋愛物語のようです。

テレビドラマの歌は以前取り上げていますが、バラードな演歌!!

Couple Kong Ost. Nagi
歌手:Echo Creek Ranch
公開:2016年9月22日
欧州・インド・中国、それぞれの「へび神対応」

映画は10月18日公開予定か?

サントラは同じ歌手「Echo Creek Ranch」が歌い、

「バラードな演歌パート2」な感じ!!

สายแนนหัวใจ

歌手 ก้อง ห้วยไร่ (Kong Huayrai/Echo Creek Ranch)
映画 นาคี2 (Nakee2/三面娜迦2)
公開 2018年9月12日

10月が神サミットのため「神無/かみなし」になるというのは中世に作られた俗説という見方もあり、「かんなづき」と読む場合「神の月」となるようです。

みなづき/水無月」の6月は梅雨で降った雨で田んぼに「水が有る」から「水の月」、「な→の」と解釈する説が有力であるように、「かんなづき」も「な→の」で「神の月」という説もあるようです。

個人的にはWikipedia(神無月)に載っていた日本国語大辞典の語源説のなかで

8.カリネヅキ(刈稲月)の義

「稲を刈る月」という意味に納得がいく気がします。

最近の記事(「かみ(神)」の語源を「かわ(川)」から考えてみた)で

「かみ」は「か(果・恵み)+み(恵み)」の意味、

つまり

「かみ」とは「めぐみ」のことだと解釈し、川の漁撈の場合、それが「さかな」だったのではないかと推測しましたが、今回は稲作の場合の「かみ」で「か(刈る)orか(果)」+「み(恵み/こめ)」かもと想像してみました。

「あめ」が沖縄方言で「あみ」となる、「め」が「み」に代わるように「(こ)め」の「め」も「み」に代わると仮定しています。

推理・想像をまとめてみると、

「さ(わ)・か(わ)」で「か(る)+み」が「さかな・かみ」

「た(田)」で「か(る)+み」が「こめ・かみ」

出雲大社のしめ縄は立派で有名ですが、しめ縄は豊穣再生の祈りを込めて2匹の蛇が交尾している形になっているという説もあるようです。

歌手名「ก้อง ห้วยไร่/Kong Huayrai/Echo Creek Ranch」は

ก้อง ห้วย ไร่
gông hûay râi
声/エコー 川(の流れ) 農園

川沿いの田んぼで豊作の声がする

そんな名前ですね!!


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